ポリソルベートの特徴と安全性

こちらのページでは化粧品や食品などに含まれる成分のポリソルベートについてお伝えします。

ポリソルベートの基本情報

成分名 ポリソルベート
英名 Polysorbate
別名 ○○酸ポリオキシエチレンソルビタン(※結合させた高級脂肪酸によって変わります)
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル
役割 乳化剤

成分の特徴

ポリソルベートは末尾に20~85の数字がつき、20、60、80がよく使用されています。

ポリソルベート20はオレイン酸ソルビタン、ポリソルベート60はステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート65はトリステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート80はオレイン酸ソルビタン、ポリソルベート85はトリステアリン酸ソルビタンに酸化エチレンを付加重合して得られる非イオン界面活性剤。

油性成分である高級脂肪酸に水性成分のソルビタン、水溶性成分のポリエチレングリコールをつなぎ合わせることで、水と油の間に入って水と油を混ざった状態にすることができます。

水に溶けにくい香料や色素、他の成分などを乳化させ安定させる乳化剤としての役割で様々な商品に使われている成分です。

また、20~85の数字は小さいほど水に近い性質をもち、水によく溶けます。

ポリソルベートの安全性

ポリソルベートは毒性や皮膚刺激性、アレルギー性、光感作性がほとんどない安全性の高い成分です。アメリカやEUでも乳化、可溶化剤として広く使われています。

ちなみに、ポリソルベート80は発がん性が問題視されたこともありましたが、発がん物質と高濃度のポリソルベートを同時に摂取した実験でポリソルベート自体の発がん性が調べられる実験ではなかったです。一応、基準の厳しいアメリカ食品医薬品局(FDA)では1%までなら許容できるという結論に至りました。

シャンプーの場合は洗い流すものですし、そこまで厳しく考えなくていいでしょう。

また、ポリソルベート80はワクチンの乳化剤として使われることもあり、これが不妊の原因と話題になったことがあります。これは古い実験ですが、ラットの実験で数日間に渡り高濃度のものを摂取したときに不妊のラットが出たので言われているようです。

少しでも不安要素のあるものは除外したいという人はポリソルベートを避けるといいですが、経口摂取でない化粧品やヘアケア商品の場合は絶対に避けないといけない成分とも言えません。

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